先週「ベンチャーNo2サミット」というものがエウレカ社主催で開催されました。
http://peatix.com/event/127119
メルカリの小泉さん、エウレカの西川さん、
サイバーエージェントグループからCAリワードの児玉さん、
サイバーエージェント・クラウドファンディングの坊垣さんが登壇者で、私がモデレーターをやらせていただきました。
来場者約100名のうち、社長が2割、No2が7割、という、普段とは違った参加者層で、金曜の夜、3時間半、お酒を飲みながら、ベンチャーNo2について語り明かしました。
登壇者の協力で、ここでは書けない赤裸々な話も明かされ、大いに盛り上がったと思います。
ベンチャー社長のイベントは多数あれど、No2にフォーカスしたイベントはなく、横のつながり、知見の共有等の観点で今後も継続して開催することを考えていきたいと思っています。
ではまず、セッションの最初にQ&Aをやってみたので、それを共有させてもらいます。
今回の結果が凝縮されていると言えるかもしれません。
さて、この会を通して、以下の3点が改めて確認できました。
当たり前のことすぎるような気もしつつ、[1][2]は意外と出来ていないケースも多いのではないでしょうか?
[1]ベンチャー社長とNo2はしっかり役割分担をはっきりすべし
[2]ベンチャー社長とNo2はコミュニケーションの質と量をしっかり取るべし
[3]ベンチャーNo2に向く素養について
[1]についてですが、経営チームが役割分担が大事なのと同様、イケてるベンチャー社長とNo2は、
しっかり役割分担ができているということが確認できました。
表現は違うものの、分担の仕方としては、ベンチャー社長は「夢」を描くことが仕事であり、No2はそれを「現実」にすることが仕事、というのが共通理解でした。
社長の、今の身の丈からは考えられないようなとんでもない夢を、馬鹿にせず、リスペクトし
昨日言ったことと今日言うことがまったく違う社長の朝令暮改の発言も、それを咎めず、しなやかに受け止め、しっかりと現実に落としていくことがNo2の仕事と、登壇されたNo2のみなさんが覚悟を持ってNo2の仕事に向き合ってらっしゃることが伝わってきました。
また、「プロダクトは社長」「それ以外はNo2」等、そもそも役割分担が実現できる、スキル/キャラクターが補完関係にある人どうしがチームを組むべき、ということも登壇されたNo2の方々の一部の方は強く意識されていることがわかりました。
[2]についてですが、ベンチャーによっては、役割分担がきっちりできていないケース、決めた役割分担が、うまく機能していないケースが時々あります。
そのようなケースは、そもそも補完関係にない人どうしがチームになってしまったケース、そして、
コミュニケーションの量と質がしっかり担保されていないケース、がありそうです。
後者についてですが、登壇したNo2はほぼ、社長と週に10時間以上コミュニケーションをしていました。外出が多くとも、Slack等を使えば問題ない、と、意識的にコミュニケーションの機会を作っているとのことでした。
また、そもそも登壇したNo2は、「社長とNo2」という関係になる以前に、社長とは長い間友人関係であったり、上司と部下だったりで、関係性を構築してきていました。
たまにかなりの大喧嘩もするような話も出ていましたが、みなさんコミュニケーションの質量ともに、担保されていることがうかがえました。
改めて、ベンチャーNo2の皆さんはコミュニケーションの量、質、ともに担保されているか確認してみるとよいのではないかと思います。
社長と何時間話せているでしょうか?喧嘩するくらい体当たりのコミュニケーションができているでしょうか?
(そもそも、No2を引き受けるときに、社長との相性、よい関係性を構築できそうかを確認することは大事だと思います)
私も小さな会社をやっていたことがありますが、かなり忙しい環境下で、コミュニケーションを怠っていたなと振り返ることがあります。自身の経験も踏まえ、事業を作る努力の前に、チームを作る努力ができているか確認してみることをお勧めしたいなと、改めて思いました。
ちなみに、補足ですが、登壇No2のみなさんは社長とのコミュニケーションとともに、No3以下のみなさんとのコミュニケーションにも非常に注意を払っていました。
実務責任者としての迅速なコミュニケーション、組織全体を見たときに、自分が演ずるべきコミュニケーション(時には社長の代わりに怒ったり、No3以下をうまく引きあげられるように配慮をしたり)等、イケてるNo2のコミュニケーション術は、会場に来ていた約80人のNo2の皆さんにとても参考になったのではと思います。(ナマナマしいもの多数で、ここでは割愛させていただきます笑)
[3]についてですが、実ははっきりと答えが出たわけではありません。
今回確認できたのは、ベンチャーNo2にも2種類あり、「もともとNo2気質で、なるべくしてNo2になった」パターン、「もともとはNo1気質であったが、No2に転向した」パターンというのがある、ということです。
今回登壇者のアンケートでは、小泉さんのみが後者、その他の方は後者のパターンと推定できます。小泉さんは大学時代、240人いるサークルの代表もやっていたということで、大学時代まではNo1気質だったようです。ただ、大学卒業後、大和証券で上場支援をやっていた際に優秀なNo2と仕事をする機会が多数あったこと、mixi社での経験を経て、No2のスキル・素養を身につけていったというような話と理解しました。結果、とてつもなく攻めのNo2ができあがったように見えます。
もともとNo2気質だったというみなさんも、No2気質という程度にも差がありそうですし、そうなった過程も様々のように見受けました。
「素晴らしい社長は(意図的に)作れるのか?」という議論と同じように、「素晴らしいNo2というのは(意図的に)作れるのか?」というのはとても深い議論だなと思いました。
素晴らしいNo2は、どの程度そもそもの素養で作られており、どの程度鍛錬によってできあがっているのか、どういう鍛錬が一番効いているのか等、気になります。また、素晴らしいNo2というのは各社社長との関係性や、会社のフェーズにもよって変わってきそうで、単一のものではなさそうです。ベンチャーを支援する立場として、今後、探求を進めていきたいなと思っています
今回を始まりとして、ベンチャー企業をうまくいかせるための、No2をはじめとする人的な知見の蓄積、よりうまくいくベンチャーのチーム作りについて、考えを深めていきたいなと考えています。
#「No2サミット第二回」、やりたいね~と話しているので、こんな人に登壇してほしい、こんなテーマで話してほしい、協力したい(スポンサー等)等ありましたらメッセージいただければ!
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